クリスマスローズってどんな花?
クリスマスローズって種類はたくさんあるの?
ガーデニング初心者から上級者までを虜(とりこ)にしてしまうクリスマスローズには、どんな種類があるのでしょうか。
「名前は聞いたことがあるけど、よくわからない」という方のためにも、わかりやすく種類をまとめてみました。
記事を読み終わったあとには、あなたのお気に入りのクリスマスローズが見つかっているはずですよ。
クリスマスローズはどんな植物?
本当のクリスマスローズとは?
たくさんの種類があることで知られているクリスマスローズですが、それはクリスマスローズではないかもしれません。
欧米では「H(ヘレボルス)・ニゲル」だけをクリスマスローズと呼びます。
普段わたしたちが目にしている交配種や「H(ヘレボルス)・ニゲル」以外の原種を『christmas rose』と呼ぶことはありません。
本来のクリスマスローズとは、英語名『christmas rose』原種のH(ヘレボルス)・ニゲルだけを指します。
「クリスマスローズって言われて買ってきたのに」とがっかりするかもしれませんが、交配種には原種にはない華やかさと、種類の多さがあります。
クリスマスローズを知ろう
キンポウゲ科の多年草クリスマスローズ(ヘレボルスHelleborus)は約20種類の「原種」とそれら原種を交配した「交配種」があります。
原種はヨーロッパ全域から地中海沿岸、黒海沿岸などに原生しています。
アジアで唯一の原種「ヘレボルス・チベタヌス」
淡いピンク色の原種が中国に存在しています。
株のつくりが2種類あるクリスマスローズ
【有茎種】
茎から葉を展開して、その頂部に花を咲かせます。
花は苞葉(ほうよう)からでた小花柄(しょうかへい)の先端につきます。
根茎(こんけい)が未発達で、地上部に比べると貧弱な細い根を生やします。
【無茎種】
茎がない代わりに、葉柄(ようへい)と花柄が根茎(こんけい)から別々に立ち上がります。
花は花柄の先端で、苞葉(ほうよう)から分岐した小花柄(しょうかへい)の先端につきます。
根茎(こんけい)は丈夫で太い根を生やします。
クリスマスローズの模様と花のタイプ
クリスマスローズを育てるときに、その種類の多さから、どれにしようか迷ってしまう人も多いですよね。
ここからは気になる「花の模様」と「花のタイプ」について紹介していきます。
花の模様:12種
クリスマスローズの花の模様12種をご紹介します。
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花の模様の名前 | 特徴 |
---|---|
【ノンスポット】 | 花弁などに模様が入らないクリアな花色。 |
【スポット】 | 小さな斑点が花弁に入っている。 |
【フラッシュ】 | 花の中心部から花弁の縁にむかって星形のスポットが広がる。 |
【アイ】 | 蜜腺の周辺部にだけスポットが広がる。
フラッシュのように、縁までスポットは広がらない。 |
【ブロッチ】 | 大きめのスポットが密に重なり合い、大きな斑点のように見える。 |
【ベイン】 | 血管が広がるように、花弁に脈状の模様が入る。 |
【ネット】 | 花弁にスポットとベインが重なり合い、網目状に見える。 |
【バイカラー】 | 花弁の表側が2色の色で構成されている。 |
【バイカラー】(リバーシブル)
|
花弁の表側と裏側の色が違う。 |
【ピコティ】 | 花弁の縁に沿って、花弁の色とは違う色が入る。 |
【ダークネクタリー】 | 蜜腺が黒、赤、紫などの暗色系の色。 |
【オーレア系】(ゴールド) | 花弁が黄色、蜜腺が黄金色。 |
たくさん素敵な模様があって迷っちゃうけど、ピコティが好きかな。
ガーデンかえるくんはどれが好き?
花のタイプ:11種
クリスマスローズの花のタイプ11種をご紹介します。
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花のタイプ | 特徴 |
---|---|
【シングル】 | 一重咲きで花弁は5枚。 |
【ダブル】 | 八重咲き。
重なり合ってボリュームがある。 |
【セミダブル】 | 半八重咲き。
蜜腺が弁化して、筒状の小花弁になっている。 |
【セミダブル】 | 半八重咲き。
蜜腺が弁化してダブルに似た形になっている。 |
【丸弁】 | 花弁の縁が丸くなっている。
花弁が重なり合い、全体としても円に近い形。 |
【剣弁】 | 花弁の縁の先端がとがっている。 |
【平咲き】 | 雄しべが展開して、花粉が出た状態。 |
【カップ咲き】 | 満開時に、さかずき状に咲く。 |
【筒咲き】 | 満開時に筒状に咲く。 |
【上向き】 | 横から少し上を向いて咲くので、花の表情が見えやすい。 |
【下向き】 | 花全体が下側に向かって、うなだれたように咲く。 |
初心者が育てやすいクリスマスローズの種類は?
多種多様な花姿を持っているクリスマスローズですが、原種以外の交配種には、品種名をつけることができません。
それは種から育てるクリスマスローズは、同じ花が咲かないという不思議な性質をもっているからなんです。
そのため、花の模様や色、咲き方で区別されています。
丈夫で育てやすいクリスマスローズ
ほとんどの交配種は丈夫で育てやすいのが特徴です。
原種や原種交配種のなかにも、丈夫で育てやすい品種があったのでまとめてみました。
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原種 | 原種交配種 |
---|---|
H.オリエンタリス | H.ベルチェリ |
H.オドルス | H.バラーディアエ |
H.シクロフィルス | H.レモニエラニ |
H.リグリクス | H.アシュウッデンシス |
H.サヒニー | |
H.バラーディアエ | |
H.エリックスミシー | |
H.ニゲルコルス | |
スノーホワイト | |
ウィンターヴィーナス |
安心したよ。
クリスマスローズはいつ咲くの
ニゲル系(原種)
原種の中でもとくに人気の「クリスマスローズ・ニゲル」
もともとはホワイトしかなかったニゲル。
現在では交配し、カラーバリエーションも増えてきました。
開花の時期が12月~2月と早めの開花が特徴です。
オリエンタリス系(原種)
淡いピンクやホワイト、イエロー系の花色をもつ「クリスマスローズ・オリエンタリス」
日本で販売されている園芸品種の、約8割がこのオリエンタリスを交配元にしています。
「オリエンタリス・ハイブリット」「ガーデン・ハイブリット」とも呼ばれているので、耳にしたことがある人もいるのではないでしょうか。
開花時期は2月~4月でニゲル系より少し遅めの開花となります。
まとめ
クリスマスローズの模様や花のタイプに詳しくなりました。
「クリスマスローズの種類」のまとめ
●本来のクリスマスローズとは、英語『Christmas rose』原種のH.(ヘレボルス)ニゲルだけを指します。
●原種以外の交配種には品種名をつけることができないので、模様や色、咲き方で区別されています。
●ほとんどのクリスマスローズは丈夫で育てやすいので、自分の好きな色や咲き方を選んで育てることをおススメします。
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